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これは愛・・・か!?

 昔、ダウンタウンのガキの使いで、日常のヘイポー氏の特異な行動について、裁判をかける、という企画があった。


 その中で、「コイツは、コンパの時、女の子にいきなり“S”か“M”か尋ねて、場の雰囲気を壊す。」という提訴があり、それに対して被告であるヘイポー氏は、「だって、“M”の娘と話をしても仕方ないじゃないですか!」と弁明していた。


 「その通りじゃないか。」と、僕は思った。本気で付き合う女性を探していて、しかも、ヘイポー氏が“M”であるのなら、同じ“M”の娘と話をしても仕方ないじゃない。


 僕も独身時代は、コンパでいきなり「ガンプラばっかりやってます。」という話から入った。友達で、「そういう話は、付き合いが決まってから、徐々にカミングアウトせえ。」と言うやつもいたが、ガンプラ製作が、日々の自分の行動を構成する、最も重要なファクターであるならば、そこから自己紹介するのは当然だ。



 大阪の女は、会話に対してフットワークが軽い。どんな内容の話でも拾い上げ、広げていくという会話術に長けているのだ。だから多少ヲタよりな話をしても、シラけたり、場の雰囲気が壊れたりすることは、ほとんどない。しかし、逆に話がガンダム一辺倒になり、コンパの会場が、妙な講習会のような雰囲気になってしまうことがある。


 これだけ見ると、確かに「オマエは相手の事を考えずに、自分中心に会話を進めすぎる。」と言うやつが出てきても仕方が無いように思える。しかし、僕だって「彼女が欲しい。」と思って、ここに足を運んできているのだ。ガンプラでここまで話を広げている場合じゃあないというのも分かっている。・・・のに、なぜ話を続けるのか。


 答えは簡単。女の子がガンダムに質問を集中させてくる時点で、そのコンパは終わっているのだ。いや、お互いのパートナーを探すという、当初の目的が変わっていると言い換えよう。


 大阪の人間は、つまずき、転んでも、ただで起き上がることを嫌う。コンパだって同じ。自分の気に入った相手が見つからなくても、手ぶらでは帰らない。具体的にいうと、「このコンパは外した。」と思ったら、その時点で、そのコンパがいかに外れだったか、ということを、自分の周囲におもしろおかしく話す為に、ネタ集めに入るのだ。


 「昨日のコンパどうだった?」と聞かれて「すごく良かった!」と答えるよりも、「最悪やったわ~。」と答えるほうが、周囲の食いつきがいいのも分かっているので、一旦この方向に走り出したら、もうブレーキはかからない。


 女の子は「昨日、こんなおかしなヤツがいた。」という事を、友達に脚色を交えながら、うまく説明する為に質問を続け、自分は「コンパで最初から最後までガンプラの話題を通した。」という武勇伝を作る為に、より変人度を強調しながら話を続ける。お互いが自分の持ちネタという銃に弾を詰め込むのに必死である。


 この空気が読めずに、話題をテーマパークやアウトドアに振ろうとするやつを見て、いつもこう思う。


 「時すでに遅いのだよ。」と。




 我が家のガンプラ製作ルームで、ヨメがクロスボーンを組んでいる。こちらから勧めた訳ではなく、自分から組んでみたいと言い出した。独身時代、結婚相手について、「自分がガンプラを作るのに、文句はいっても、せめて反対さえしてくれなければ、それでいい。」。そう考えていた僕にとっては、予測だにしなかった光景である。


 当たり前だが、自分が心の底から楽しいと思うことだって、人はそうとは限らない。「自分の趣味に、無理して合わしてくれてんじゃないか。」と、心配する一方で、やはりこの光景は、嬉しく、楽しい。


 まあ、根を詰めず、ぼちぼちとやっとくんなはれ。
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by ikaremanbou | 2006-11-01 00:20 | コラム | Comments(2)
Commented by さぬきのTやん at 2006-11-01 22:23 x
とうとう頭領の嫁が 製作デスク に座っている図がでたか・・・。
僕は始めのうちはなんかはやく完成させたくて、ついつい荒くても
先を急いでつくってたなぁ。懐かしいですわ。
ほんま、だんなの言うとおりぼちぼちいきなはれ。

コンパかぁ。結構辛口トークしてたようなきがするなぁ、僕は・・・。

実は、ガンダムは一年戦争の頃しか知らないので、「ボトムズ」 完成楽しみなのだ。



Commented by ikaremanbou at 2006-11-02 07:26
>Tやん
コンパは、キミの高すぎるプライドも、たいがい我々の足かせになっていたような気もするが・・・。

ボトムズは、本体よりもベース製作記事のが面白なってくると思うんで、また楽しみにいといとくんなはれ。